2年前(平成23年4月)に開校した豊田市立藤岡南中学校を訪問し、施設を見学させていただきました。訪問したのは6月27日です。教育委員と事務局職員合わせて7名での訪問でした。
概要は、次のとおりです。
1. 南校舎:鉄筋コンクリート造4階建。廊下は北側にあります。
職員室、普通教室15室、特別支援教室2室、多目的スペース他
2. 北校舎:鉄筋コンクリート造3階建。廊下は南側にあります。
特別教室(音楽室、理科室、家庭科室)他
3. 柔剣道場:鉄筋コンクリート造2階建。一部鉄骨造。
2階部分が柔剣道場であり、1階部分は技術室。
4. 体育館 :約1,590㎡
5. その他 :グラウンド約10,500㎡、プール(25m、7コース)、弓道場、
テニスコート2面、クラブハウス、駐輪場、校舎屋上に太陽光パネル。
6,総事業費:約33億円(用地・造成工事費約15億円、建築工事費約18億円)
7.事業経緯
① 平成17年に「第2藤岡中学校建設検討委員会」設立
② 平成19年に「(仮)第2藤岡中学校地元建設検討委員会」設立
③ 平成17~18年度 新中学校建設用地の検討
④平成19年度 用地測量、基本設計、地質調査、用地買収他。
⑤ 平成20年度 造成工事、建築設計。
⑥ 平成21年度 造成工事、建築工事。
⑦ 平成22年度 建築工事、グラウンド整備工事。
⑧ 平成23年度 開校、記念式典は(平成23年4月7日入学式当日)
8.生徒数 :441名(平成23年4月)
9.新設の背景:平成21年3月末で、藤岡中学校生徒数が839名(豊田市内最多、1学年13
クラス)となり、マンモス化の解消のために藤岡南中学校が新設されました。
感想ですが、施設面での工夫もさることながら、生徒たちが大きな声であいさつしてくれたことにまず感心しました。学校から駐車場へ歩いて移動している最中にも、生徒たちは「こんにちは。」とあいさつしてくれました。明るく楽しく元気よく学校生活を送っていると感じました。学校の開設前には、地域に受け入れてもらえないのではないかという心配もあったようですし、今でも学校は、周辺住民に配慮して時限ごとのチャイムも鳴らさずにいます。しかし、子どもたちは、自分の学校に愛着と誇りを持っていることが見てとれます。子どもたちの教室清掃を見ましたが、数人の子が床に這いつくばって小さなゴミを見つけて拾っていました。まるで、事件があった現場で刑事が証拠品のかけらを捜しているような行動でした。木の床であるため、傷つけないようにていねいにゴミを拾いながら清掃する姿は特筆ものではないでしょうか。子どもたちにどのような教育をされたのか、学校は地域の信頼関係をどのようにして構築してきたのか、もっともっと教えていただきたいと思いました。
付け加えですが、校舎の壁面緑化には、私の家にもある「トケイソウ」が使われていました。週に1度切り戻さないと、隣のお宅まで伸びて行ってしまうほど、すさまじい成長力のある植物です。食用として利用されるのは、「トケイソウ」の仲間で「パッションフルーツ」と呼ばれます。「トケイソウ」にした理由をお聞きしたところ。「つる野菜にしたら、3~4階あたりに実ができてしまった。ベランダも窓もない壁面のため、梯子での収穫は難しく、最後には実が落ちてきて危ないので、トケイソウにしました。」とのことでした。
参考ですが、南知多町役場では「ゴーヤ」を用いています。収穫後は、「ご自由にお取りください。」という看板を出して、住民の方にお分けしています。ただし、手に入るかどうかを聞かれましても、収穫時期次第であり「運のみです。」とお答えさせていただきます。