No 525 竹のようにしなやかに「レジリエンス」

私は、今から20年ほど前ですが、市町村職員研修の仕事を担当していました。また、4年ほど前には、役場の人事係長をしていました。

そのためか、最近特に、人事労務用語として注目されている言葉である「レジリエンス(resilience)」という言葉が気になります。

和訳すれば、一般的に「復元力」とか、「回復力」とか「弾力」などと訳されます。最近、「困難な状況にもかかわらず、しなやかに適応して生き延びる力」という心理学的な意味で使われることが増えています。

「レジリエンス」という言葉は、個人から企業や行政などの組織、システムなどを始めとして、社会の多くのレベルにおいて備えておくべきリスク対応能力、危機管理能力としても注目を集めているのです。

それでは、教育という視点に立って考えてみます。私は、子どもたちの自己肯定感、自己有用感が下がってきているということに大きな懸念を抱いています。

子どもたちが、これから、先の見えない混沌とした世界を生き抜いていくためには、何か武器を持たせてあげたいと思うのです。武器と言っても、戦う道具とか相手を傷つけるものではありません。逆境やトラブルとか強いストレスに直面した時でも、すばやく、それに適応する精神力を身に付けさせてあげたいと思うのです。心が折れそうになった時、すばやく立ち直ることができるような力を身に付けることはできないのかと考えるのです。

その立ち直る力、竹のようにしなやかな力、起き上がりこぼしのように起き上がってくる力が「レジリエンス」という力と関係するのではないかと思うのです。では、どうすれば身に付けることができるのか、私にはまだわかりません。サバイバル体験が必要なのかもしれません。できれば、その心理的プロセスを探ってみたいと考えています。

参考ですが、子どもたちに身に付けてほしいこととは別に、次のような感情も高めてほしいと願っています。

①  自己肯定感 :自分は大切な存在だとか、自分はかけがえのない存在だと思える感情。自らは正当であると主張する感情。

②  自尊感情 :自分自身を好きだという気持ち、自分を大切に思える気持ちのことで、心身の健康を保つために必要なもの。自らは他人から愛され、価値があり尊敬されるべき人間であると感じる感情。

③  自己効力感:自分は、外界や他人に対して何かしら「する」ことができるとか、「してあげる」ことができると感じる感情。

④  自己有用感:自分は相手の役に立つことができる、必要とされていると感じる感情。自信を高め、安易に問題行動に走ることを抑止したり、危険なものに近づくことを抑制したりする働きもある。

⑤  自己受容:自分のダメな部分も、良い部分も含めて、ありのまま認めることができること。自分は変わりたい、向上したいと思うのであれば、自分の欠点などを責めるのを止めた方が、早く成長を遂げる事ができるようです。

 

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