5/12(木)
昨日の体力テストでは、各学年一生懸命な姿が見られました。初めての経験となった1年生は、各種目前には「できるかな?」と心配な声もきかれましたが、試技が2回ある種目では、1回目より2回目の方が記録がよい児童が多く、「人生最高記録」を喜ぶ姿が微笑ましい光景が多く見られました。ゴールが果てしなく遠くに見えて一番ドキドキする50m走では、児童数が奇数の場合は、名簿の最後の児童が一人になってしまいます。高学年なら、2回走る児童をつくって一人試技にならないよう配慮もできますが、1~3年生の場合は、そうもいきません。1年生の試技の時にはスタート位置で補佐をしていたあさひ学級のS先生が急きょ伴走し、周囲の笑顔を誘っていました。2年生も、最後が一人となってしまい、1組前の児童が、「先生、○○ちゃんはだれと走るの?」と心配そうに尋ねてきました。「じゃあ、今度は校長先生が走ろうかな。」と、屈伸をすると、ゴールして待っていた同級生が、50m離れたスタート位置まで届く大きな声で「○○ちゃん、がんばれ~」の大合唱。それまでは不安げに緊張していた様子でしたが、一気に笑顔になり、「がんばれの声、大きすぎ」と、照れくさそうにスタートの構えに入りました。スタートの時は静まり、スタートすると再び「がんばれ~!」の大合唱。走っている10数秒ほどの時間があっという間で、ゴールした瞬間に「校長先生に勝ったんじゃねぇ?」と、つぶやきが聞かれ、私も楽しく敵(かたき)役を務めることができました。コロナ禍で、室内では声援を送ることも気を遣わなければなりません。子どもらしい「がんばれ」を言い合う経験が、とても、とても貴重です。
*体力テストでは、各種目・各学年で悲喜こもごものさまざまなストーリーが生まれます。これもまた、単なる測定に留まらない「とても、とても貴重な体験」です。