校長室だよりスピンオフ~本の世界も“羽ばたく子”に~

5月30日(火)

例年よりかなり早い梅雨入りで、屋外遊びができない日が多くなりそうです。こんな時こそ、図書室の本に親しむことをお薦めします。文字や挿し絵から、本それぞれが描く世界を想像する力は、学力だけでなく豊かな情操を育てます。私自身、新しい場所でも大丈夫という気持ちにさせてくれたのが、小学校5年生の時に図書室で見つけた「十五少年漂流記」(ジュール・ヴェルヌ著)でした。子どもだけ先に乗り込んだ船が漂流してしまい、流れ着いた島で力を合わせながら過ごす冒険ストーリーは、「逆境でも仲間がいればなんとかなる」「道を拓くには、それなりの勇気と知見が必要」を知る機会を与えてくれました。

本は知的好奇心を刺激したり、物事の考え方に道筋を示してくれたり、疑似体験をさせてくれたりと、授業外の子どもの学びの場を広げてくれます。ICT機器の発達で、バーチャルの世界に人気が高まっていますが、読み解く力があれば、機器の視覚や音響に頼らず、本の主題にふれ、その後自由に思考・発想することができます。「知恵と徳」を磨く活動が読書です。雨を恨むのではなく、良書に出会う時間を与えられたとプラスにとらえ、幅広く豊かな人生を歩んでほしいと願います。

<最近校長が読んだ本>

「コロナ後の未来」「つながりのコミュニティ」「日々憶測」「仕事は自分ひとりでやらない」「おすしがすきすぎて」「日本書紀の真実」「アウトプット大全」「ミライの授業」「日本の美しい小学校」「日本で一番大切にしたい会社」「自省録」「戦争をやめた人たち」・・・・