9月11日(日)
昨夜は中秋の名月。前日の天気予報では曇り空で、「名月の観賞は危ぶまれる」ということでしたが、この地方では月ががんばり?なかなかの姿でした。3年生の音楽では「十五夜」の歌唱が教材としてあり、先日担任のN先生が教材研究をしていましたが、「十五夜」と「満月」のちがいに疑問をもち、向かい席のS先生に質問をしていました。30日弱(29.5日)で地球を一周する月は、新月(太陽の方向にあり地球からは見えない状態)から15日目の夜にほぼ満月となり、夜の長さを感じるようになる9月~10月は、月の観賞に適した季節で「月見」の風習が、日本にもしっかり根付いてきました。月の模様を「うさぎ」にたとえ、地球のうさぎが、それを見て跳ねているという歌詞も、月を眺められるゆったりとした生活の中で生まれたものと思います。ただ、理科的に見ると、昨日の中秋の名月は「月齢13.8」で、少し欠けた部分があり満月ではありません。月は地球の周りを公転しながら、常に光る部分を変化させているため、登りはじめと沈む前でも微妙に異なっています(下写真)。さらにこの2つを比較すると、クレーターの形から、月は常に同じ面を地球に向けていることも分かります、公転と自転の周期が同期しているため、地球から見ると、右回りに回転しながらいつも同じ面を見せているように見えます。地球から見た月の裏側は、実際にロケットを飛ばさないとみることができませんので、アルテミス計画に再び期待がかかります。理科的な話をすると、話が”つき”ませんので、今日はこの辺りで・・・。時代は大きく変わっていますが、秋の虫の声が響く何千年も変わらぬ名月の夜であることを嬉しく感じました。
*自宅の庭の同じ場所から、東と西の空を撮影しました。色が異なるのは、4:30の方が月が地平線により近く、夕日と同じように空気中の塵で赤外線がよく目に届くためです。どちらの色がお好みでしょうか?