「時の記念日」にまつわるエピソード(「小学校時報6月号より)
日本最初の時計台は、横須賀市(神奈川県)の造船所に造られました。技術指導に来ていたフランス人技師が、日本人労働者の時間のルーズさに業を煮やし、始業時間を守らせるために設置し、15分の遅刻で「欠勤」扱いにしたそうです。今から、150年前のエピソードですが、現在はフランスはおろか、「世界一時間を守る国民」と言われるまでになっています。時間を守るのは日本人の気質ではなく、国民生活の近代化の中で定着した国民性なのです。ただ、過度な時間厳守の強制は、生活のゆとりや寛容さを奪っていきます。生産性・合理性を保ち、人に迷惑をかけない「よい加減」の時間感覚を、生活指導では大切にしたいと思います。