校長室だより「海っ子」スピンオフ~アップとルーズ~

12月26日(日)

クリスマスが過ぎ、子どもたちの関心はお正月のお年玉に移ったでしょうか(^_^)。数年に一度の寒波が襲来するようで、今日から明日にかけては断続的に雪がちらつく予報となっています。車でのお出かけの際は、十分ご注意ください。

社会が多様化し、ものごとを見る際には「多面的・多角的な見方」の大切さが叫ばれています。一方向から見るのではなく、上下左右720度(三次元)で対象物を見定めることですが、もう一つの見方として「アップとルーズ」があります。昨日の「冬休み企画」もこの視点を紹介しました。

アップ(接近して、詳しく観察)は、実態を把握するには欠かせないことですが、そのままでは、全体として何が起こっているのか、周囲にどんな影響を与えているのかがわかりませんので、ルーズ(ひいて、ゆるく全体を俯瞰)の立ち位置も必要となります。学校組織の場合は、子どもたちに近い場所で次々と起こる問題・課題にスピード感をもって対応する先生たちがいて、社会・地域・保護者のニーズに沿って子どもたちをどう育てるかRPDCAを推進する管理職が役割分担をしてきました。現在も生きる体制ですが、近年のsociety5.0(超スマート社会)と言われる「一人一人の快適とスピード」が重視され「複雑化多様化」する現状では、体制の限界も感じています。子どもたちに近い場所で活躍する担任も、全体を俯瞰する立場の管理職も、前線と高所を行ったり来たりしながら、正確な情報と目的地を共有し、一人一人の子どもたちを育む「個別最適な学びの支援」が求められています。

とはいえ、それぞれが全く勝手気ままに動いては、収集がつかないので、概ねのポジションは必要です。サッカーもラグビーも、バスケットも、強いチームは、エースがいます。ただポイントゲッターは他にも多くいます。キーワードは「連動」です。高校野球指導者の中で、「弱者の戦法」が一時話題となり、定着しました。その中で大切にされたのが「カバーリング(ボールをもっていない選手の動き)」です。何が起こるのかを選手個々が想像力を膨らませ、共有する時、ピンチをチャンスに変える力も生まれます。窓開け、毎朝の交通立ち番、教室・トイレ巡回、ホームページアップ、草刈り、ペンキ・ワックス塗り、ホームページアップ・・・、校長室に留まらずこうしたことに取り組む校長種族が増えてきています。(不在過ぎるのも、周囲に迷惑をかけますが・・・)

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