校長室だより「中学校制服検討準備」

3月15日(金)

知多地方でも各市町で中学校の制服に見直しが進んでいます。これまでは、男女で区別した詰め襟学生服とセーラー服が主流でしたが、性差で区別しないブレザー化が進んでいます。日本社会に根付く体の性に基づく区別の慣習は、世界的には人権問題となるほど、対応の遅れを指摘する声もあります。性差には、「体」「心」「好み」の3観点があり、「体」の性のみに基づく制服規定は、「心」や「好み」への配慮を欠き、潜在的には10人に1人といわれれる性的マイノリティーの問題を無視しているというものです。多感で心情が大きく揺れ動く中高生の時期は、毎日着用する制服が好きでいられるか(プライド)は、大きな問題です。「たかが制服、されど制服」、中学3年生の高校選択の条件に、制服は大きな要素を占めています。「いっそ自由化しては?」という大人の声も一部ありますが、中高生の意見は「制服があった方が良い」が多数派でもあります。着心地、耐久性、価格、デザインの4要素を課題に、子どもたちの意見を取り入れた制服検討が来年度本格化します。