8月5日(月)
先日の「知多地域特別支援教育ふれあい研修会」の講師大瀧和男氏の講演の中で、強調されていたのが、人の感情は「事実→認知」が前段にあるということです。感情(喜怒哀楽等)の表出でトラブルが多くなりがちな子どもたちには、事実は変えられないが「認知」の仕方を変えられれば感情も変化するという内容は、自身の経験も踏まえ納得できることが多くありました。同じ事実に直面しても子どもによって受け取り方はまちまちで、その認知によって表出される感情は異なります。ごちそうであるはずの「カレーライス」も中に大きな夏野菜をみつけると、野菜の好き嫌いで食欲が異なります。夏野菜という事実は変えられませんが、カレーの染み込んだ野菜の味覚や食感を丁寧に伝えることで、食べられるものも増えるかも知れません。また、食べられなければ取り除き、野菜の栄養が溶け出したカレールーは気にせず食すことができる場合がほとんどでしょう。「認知」にも特性やそれまでの経験で『個性』があります。個に寄り添うということは、その個性のよき理解者となることです。「指導・支援の前には『理解』がある」、教育全般に通じる理念を大切にしたいと思います。
*最近公開された頭の内側を描いた映画は、思春期の児童心理を究めた秀作です。子どもたちの表現の前に頭の中でどんな葛藤があるのかを想像すると、感情に感情で対処してしまうケースを克服することが出来るかもしれません。