校長室だよりスピンオフ~研究と修養~

3月27日(木)

教員に課せられた義務として「研修(研究と修養)」があります。変化の激しい時代にあっては、教育課題が常に更新されるため、研修によるスキルアップが欠かせません。経験値によってスキルも高まっていきますが、これまでになかった課題については学び直しが必要となります。

昨夜、本校教務主任M先生の発案による町内の小中学校教員を対象とした「合同研修会」が町総合体育館で開催され、学校の枠を超えた中堅・若手の先生方が集まりました。名古屋市守山小学校の教諭佐橋先生を講師として「つながりを創り出す学級経営」について研鑽を深めました。名古屋市と南知多町では、子どもたちを取り巻く環境や風土は異なりますが、日本全体を覆う社会課題は共通している部分も多くあります。以下、講演内容の一部を当方の解釈を添えて紹介いたします。

<子どもたちを取り巻く環境>

・個別化、見えにくくなった他者 = ひどく孤立化しやすい社会

・ハラスメントが問題になるほど、「対等」な関係が築きにくい

・ちがいが認められにくく、「ふつう」や「みんな」が基準の同調・同質化が進む

 =同じでないと、疎外感が生じやすい

<学級経営に求められること>

・「温かい集団」で過ごす時間・経験の積み重ね

・「真剣さ」「楽しさ」の共有

・「つながり」をキーワードに、一人一人を認める雰囲気づくり

・教室を心理的に安全な場所に(失敗やできないことが許される)

・すべて「親友」にはなれない。「仲間」の関係を増やす。

・「同感(シンパシー)」ではなく、「共感(エンパシー)」を

・他者に関心を持つ = 利己ではなく「利他」の心を広げる

・違いを確認し、それを歓迎し合う仲間づくり

*学校の問題は、大人社会の鏡です。学校・社会でウェルビーイングを高める取組が求められています。