校長室だより「子どもたちのコミュニケーション」

11月29日(金)

昨日の学校保健委員会では、コミュニケーション上級認定講師の岡本氏をお招きし、「人との関わり」に関するいろいろなタイプを学びました。コミュニケーション力を問われる子どもたちの生活は、SNSが普及する以前はONとOFFがあり、家庭がひと休みできる「安全基地」となっていました。スマホが小学生にも普及する現在では、保護者が把握できない状態で、子どもたちは家庭外とつながり、時に没頭し、中毒(善悪の判断がつかなくなる)の危険にさらされるリスクを背負っています。「常時接続」の状態では、心身が休まらず、朝不調を訴える児童も増えています。

最近オーストラリア政府が、16歳に未満のSNS使用を禁止する法案を立て、近く議会の承認を得て、来年4月から施行の見込みです。罰則はSNS運営会社に課され、子ども・保護者には適用されず実効性を疑問視する見方もありますが、世界に先駆けた方策であることには違いありません。子どもを守る手立ては、政府に委ねるのではなく、家庭・学校・地域が率先すべきことであると考えます。「コミ障」などという言葉も生まれ、昔とは比べものにならないほど、コミュニケーション力を問われる時代です。みさき小・南知多の子どもたちに何が有効なのか、「育成」と「規制」について、大人だけでなく子どもたちと一緒に考えていく時期に来ています。

27日(水)の町内全小学校6年生が集まった「小6交流会」では、学校の枠を超えて子どもたちはすぐに打ち解け、友達づくりというリアルな交流を楽しむことができました。相手を傷つけない自分らしいコミュニケーション力を育む適切な環境づくりの大切さを改めて感じます。家庭教育(家庭の時間・ラーケーション活用等)・学校教育(カリキュラムマネジメント)・社会教育(地域クラブ活動・〇〇教室・地域行事等)の連携力が同時に問われています。