卒業式が終わり、まもなく1週間が過ぎようとしています。この1週間、13人の元気な声を聞くことはなく、校舎の静かさに寂しさを感じる毎日でした。共に篠島中学校に入学し、3年間を過ごした13人とは、これまでの卒業生とはまた違った思いを抱いています。それは、まるで自分が担任していたかのような錯覚となり、「教頭」という立場を忘れてしまうような感覚です。中学3年間の成長はめざましく、入学時にはとても幼く感じていた13人が、今や立派に「大人」の階段を一歩ずつ上っています。最後の1年間、社会科の授業を担当することとなり、毎回の授業時の会話の中にその「大人」を感じることができました。
「出会い」があれば「別れ」は必然として発生します。中学校卒業という「別れ」は、「大人」の階段を上がっていくために必要なステップです。「いつまでもこの毎日が続けばいいのに」という思いは、そっと心の内に秘め、13人の成長に立ち会えたことに感謝をし、巣立つ13人の成長と幸せを祈り、今しばらくはお別れとしたいと思います。次に出会う機会があれば、そのときはそれぞれの成長した姿を目にし、それぞれの活躍の報告を耳にすることができることを願いつつ。今しばらくは「さようなら」。(な)