12月21日(火)
大阪の小規模雑居ビルで、想定外の事件で多くの利用者が死傷する火災が発生しました。消防点検では、新しい消防法施行以前に建てられたビルで「適当ではないが法にはふれない」建物とされていました。法の規制の網をすり抜けるこうした例は、意図的かどうかは別にして少なからず見られます。留意したいことは法への抵触と危険性が、必ずしも一致しないという視点です。今回は、不特定多数の人が訪れる6階以上のビルであるにも関わらず、スプリンクラーが未設置で、階段も1つしかなく、避難路をふさがれた人々の悲劇が生まれてしまいました。京都アニメーションの事件との類似点が取上げられています。突発的な事件を防ぐことには限界がありますが、事前・事後の対策をPDCAで改善し続けることが、悲劇を繰り返さないために必要なことです。学校教育で習慣化している「整列してしゃべらない教室移動」、各種避難訓練、安全点検は、過去の反省から「学校を被災場所にしない」ために脈々と続く活動です。教訓を生かし続けるため、できることを”子どもたちと一緒に”考えていきたいと思います。
リスクコミュニケーション(事前の情報共有)
・どのような危険性があるのかを、事件事故発生前に情報共有し、訓練と他の事例を参考にしながら、予防と対策の改善を図る。
クライシスコミュニケーション(事後の情報共有)
・発生後の迅速な情報共有により、できうる最善の方法で被害を最小限に抑える。